人口が減少すると国家のGDPは減少するのか

人口が減少すると国家のGDPは減少するのか


1 管理人 2023-08-10 18:15

当然ですが、人口と経済規模(GDP)は強い相関があることが分かります。基本的には人口が多いほど経済規模が大きいことになります。日本はこの中では5番目に人口が多く、3番目に経済規模(GDP)が大きい国です。

 しかし、ここまでさまざまなファクトを通じて本連載で述べてきた通り、「経済規模が大きいこと」と「国民一人一人が豊かであること」とは必ずしも一致しません。国民の豊かさは「1人当たりGDP」などの1人当たりの指標で表されるべきです。

 そして、今まで見てきた通り、1人当たりGDPは平均給与や労働生産性と強い相関があります。つまり、「1人当たりGDP」が大きければ「平均給与」や「労働生産性」も高い水準にあるということになります。

図6を見て分かる通り、どの領域にも「1人当たりGDP(=バブルの大きさ)」が大きい国も小さい国も存在します。つまり、「1人当たりGDP」と「人口」や「経済規模」には「明確な相関がない」ことが分かります。

 それでは、よくいわれるような「人口が増加するほど経済は成長する」という点について検証してみましょう。図7はOECD各国の人口の増減率(横軸)と1人当たりGDP成長率(縦軸)の相関図です。バブルの大きさは2018年の1人当たりGDPの大きさを表します。数値はいずれも1997年から2018年の変化率としています。

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図7 人口増減率と1人当たりGDP成長率の相関図(クリックで拡大)出典:「OECD統計データ」を基に筆者が作成

 日本は人口も1人当たりGDPもほぼ変化がありません。ドイツは人口の変化がほぼありませんが、1人当たりGDPは2倍近くに成長しています。リトアニア、ラトビア、エストニア、ハンガリー、ポーランドなどは、人口が停滞または減少しているにもかかわらず大きく経済成長しています。

 このグラフを見て、どのように解釈するかは非常に難しいですね。一方で、これらの国と日本を外れ値として除外すれば、人口の増加率と1人当たりGDPの成長率は緩やかな正の相関(青い点線)があるようにも見えますね。

 「人口が増加すると経済成長しやすい」ということはこの図からも見て取ることができます。しかし、「人口が減っても経済成長している国がある」ということも同時に表現されているように捉えています。つまり、人口が減る社会においても、国民一人一人が豊かになれる方法というのは存在するということです。
https://monoist.itmedia.co.jp/mn/articles/2110/04/news002_4.html
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101 管理人 2023-08-10 18:17

重要なのはやはりイノベーションだ!

さて、結果をみると、1996年から2015年まで、この間には1997~1998年の金融危機、2008年のリーマン・ショック、2011年の東日本大震災などさまざまな出来事があった。にもかかわらず、20年間の平均成長率は0.8%、そのうち資本投入の貢献分が0.2%、労働投入はマイナス0.3%であり、TFPの貢献が0.9%となっている。

注目されるのは、労働投入の貢献分マイナス0.3%である。この期間、人口は減り始め、それに先立ち労働力人口は減少してきたから、労働の貢献は0.3%のマイナスになっている。しかし、TFP(イノベーション)の貢献0.9%により日本経済は年々0.8%ずつ成長した。人口が減っているから1人当たりに直せば、1%を超える。人口減少それ自体はマイナス要因だが、先進国の経済成長にとっていちばん重要なのは、やはりイノベーションなのである。
https://toyokeizai.net/articles/-/222706?page=3
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102 管理人 2023-08-10 18:24

スクリーンショット 2023-08-10 182338.png 111 KB

この間、GDPと人口はほとんど関係ないほどに乖離している。戦後の日本経済にとって最大のエピソードといってもよい高度成長期(1955~1970)には、経済は年々10%成長したが、人口の伸びは約1%程度だった。1%という数字は、全人口、生産年齢人口、労働力人口、どれをとっても大差はない。毎年10%-1%=9%ずつ「1人当たりの所得」が上昇していたのである。


それは人口減少時代にも成り立つか?

この図のメッセージは、幸い多くの読者のハートに届いたようなのだが、その中に「ちょっと待って」と思った人もいた。図は20世紀末で終わっているが、この図に描かれている125年間は人口が増えている時代だ。人口が減り始めたら、どうなるか分からない、と思った人がいたのである。

これはもっともな疑問だ。人口減少はたしかにそれ自体としては経済成長にとってマイナス要因である。しかし、先進国の経済成長は人口要因よりも「1人当たりの所得」の上昇によってもたらされる部分のほうが大きい、という結論は、人口減少の時代にも人口増加の時代と同じように成立するのである。
https://toyokeizai.net/articles/-/222706?page=2
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2 管理人 2023-08-10 18:28

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3 管理人 2023-08-10 18:30

スクリーンショット 2023-08-10 183021.png 54.6 KB

https://graphtochart.com/population/estonia-transition.php
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