ロシアが戦争で疲弊した場合、北方領土を買収することができるか?

ロシアが戦争で疲弊した場合、北方領土を買収することができるか?


1 管理人 2023-08-08 06:03

過去にロシアから北方領土を返還させるチャンスはあったと言われている。

◆冷戦後、領土割譲容認の動きが 

 筆者は、ソ連による北方領土占拠後の75年間で、日本が3島以上を獲得する形で領土問題を解決できた機会は、1992年の一時期しかなかったとみている。91年末にソ連邦が崩壊し、新生ロシアがスターリン外交を否定し、北大西洋条約機構(NATO)加盟まで検討していたあの時期である。

 当時、ロシア経済は大混乱し、市場経済移行で大量の外貨を必要としていた。一方の日本は「冷戦の勝者」といわれ、国内総生産(GDP)は世界の16%を占め、現在の中国の水準だった。92年の日本のGDPはロシアの42倍で、ロシア社会には最先端を行く日本の援助を受けられるなら、領土割譲は仕方がないという雰囲気があった。

 急進改革派のエリツィン大統領は、「戦勝国が敗戦国の領土を奪うのは間違いだ」「北方領土問題を必ず解決する」と公言していた。「敗戦国には領土を要求する権利はない」とする現在のラブロフ外相とは正反対だった。

 だが、この千載一遇の好機に、日本外交は動かなかった。91年から93年までに、ゴルバチョフ、エリツィンと首脳が3度続けて訪日したが、日本の首相は1度もモスクワに行かなかった。「4島返還」に固執して、多角的な外交を展開せず、圧倒的な経済力を外交カードに利用できなかった。

 プーチン政権の強硬外交に手を焼く外務省ロシア・スクールの中には、「なぜあの時、一気に解決しなかったのか」と担当者を批判する人が少なくない。当時の総理が「宮沢喜一」ではなく、「安倍晋三」だったなら、平和条約が締結されていたかもしれない。

 ソ連崩壊前後に時事通信記者としてモスクワに駐在していた筆者も、あの時もっと日露関係の取材・報道をしておけば……と悔やむことがある。

 92年が絶好のチャンスだったが、交渉のモメンタムは長く続かなかった。市場経済改革がハイパーインフレを招いて国民の不満を高め、4月ごろから議会保守派のエリツィン攻撃が拡大した。エリツィン外交も次第に保守化し、9月の訪日をドタキャンしたことで、交渉機運は遠のいた。
https://www.jnpc.or.jp/journal/interviews/35182
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101 管理人 2023-08-08 06:07

ソ連崩壊後の90年代前半、疲弊していたロシアは北方領土を日本に売却するという案も出ていたようです。
ロシアウクライナ戦争によって経済負担が高くなるタイミングで北方領土を買収できる可能性はあるのでしょうか?
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