IQテストについて

IQテストについて


1 匿名モードによる書き込みです。 2024-03-06 18:15

知能を測定する指標としてよくIQが挙げられますが、必ずしもIQが人間の知能のすべてを説明しているわけではないということは
よく指摘されています。知能とはいったいどういうものなのでしょうか?どのように定義すればよいものなのでしょうか?
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2 匿名モードによる書き込みです。 2024-03-06 18:21

 長い研究の歴史の中で疑問視され続けてきたチェスとIQの関係

チェスが高度な思考力を要求するのは明白であることから、多くの研究者もまた、チェス能力がIQと相関すると予想して、その検証を行ってきました。チェス能力と認知能力の関係性の検証を初めて試みたのは、ビネー式知能検査の生みの親、アルフレッド・ビネー博士の1897年の報告であると言われます。

その後実に100年以上に渡ってチェスと認知能力、IQの関係性の研究は繰り返されてきました。そして、実に多くの研究が、予測を裏切る結果を報告してきました。
チェスとIQの相関研究は非常にたくさんあり、その想像を裏切る結果をレビューとしてまとめた論文もまた非常にたくさん見つかりますが、例えばこの"Does chess need intelligence? - A study with young chess players"という挑発的なタイトルの論文の序盤には、そうしたチェスとIQの研究の歴史、そしてその関係性に薄さについてが、非常にわかりやすくまとまっています。

https://www.researchgate.net/publication/222434978_Does_chess_need_intelligence_-_A_study_with_young_chess_players


いくつか抜粋すると、例えば、Djakowらによる1927年の論文では、知能テストと視空間記憶検査を使ってチェスの世界チャンピオンや有力プレイヤーとチェスをしない一般成人を比較し、差がみられないことが報告されています。
DollとMayrの1987年の論文でも、やはりいくつかの知能テスト指標を使って、世界レベルのチェスプレイヤーのIQが一般的なチェスプレイヤーのIQと大差ないという結果が報告されています。
Unterrainerらの2006年の論文でも、チェスの強さ(レーティング)と図形行列推定テストであるレーヴン漸進マトリックステスト、ウェクスラー式テストのサブテストである「数唱」のスコアなどに有意な相関が見られないことが報告されています。
しかし一方で、チェスとIQの間に有意な相関を報告した研究もあります。例えばFrydmanとLynnの1992年の論文では、チェスが強いベルギーの子供を対象にWISCを実施し、その平均IQが120と一般的な平均より高く、またチェス能力と有意に正の相関を示すことが報告されています。
また、HorganとMorganの研究でも、大人並みの実力を示す子供を対象にレーヴン漸進マトリックステストを実施し、そのスコアとチェス能力の間に有意な相関を報告しています。 
 

単純ではないチェスとIQの関係
上記で紹介した"Does chess need intelligence? - A study with young chess players"というBilalicらによる論文においても、WISC-IIIのサブテストを使って、対象としたチェスをする子供の平均IQを120と報告しています。また相関解析からも、IQとチェス能力の間に、r = 0.2~0.4程度の弱~中程度の有意な相関を見出しています。
しかしこの論文は、チェスとIQの関係性に関わる、非常に複雑な発見を報告しました。それは、チェスをプレイする子供達の平均IQは120と一般よりも高く、またIQとチェス能力の間の有意な相関関係も見出した一方で、特にチェスの強い子供達に対象を絞って解析を行うと、チェス能力とIQの相関は下がるどころかマイナスになるという結果です。 

 

チェスが強くなると、IQの意味はさらに小さくなる

上で紹介したBialicらの2006年の論文では、チェスが特に強い子供のグループで、チェスの強さとIQの間の相関がマイナスになったことが報告されていました。Burgoyneらも同様に、大人と子供、チェスのレーティングが高い人低い人、チェスランキングに入っている人入っていない人といった能力別の区分でサンプルを分け、IQ指標とチェス能力の間の相関関係をメタ解析しています。
その結果、やはりチェス能力が高いグループでは、チェス能力が低いグループに比べてチェス能力とIQ指標の間の相関がはっきり小さくなることが見出されました。
例えば18歳でラインを引き、大人と子供でチェス能力と流動性知能指標Gfの相関を見ると、子供では r = 0.32 と有意な相関が見られるのに対し、大人では r = 0.11 と、有意な相関が見られなくなりました。
またチェスのランキング入りしている強いプレイヤーとランキング外のプレイヤーに分けて同様の解析を行うと、ランキング外のプレイヤーでは r = 0.32と有意に高い正の相関関係が認められたのに対し、ランキング入りしている強いプレイヤーでのチェス能力と流動性知能指標Gfの相関は r = 0.14と低下していました。
そして面白いことに、チェスレーティング2000でラインを引き(平均的チェスプレイヤーのレーティングが1500)、高レーティングの強いプレイヤーとそうでないプレイヤーに分けて同じ解析を行うと、高いレーティングを持つプレイヤーでの チェス能力と流動性知能指標Gfの相関は r = -0.1 と、なんと負の相関に傾きました。一方、レーティング2000未満のプレイヤーでの相関は r = 0.1でした。
下の図は、Burgoyneらの論文から引用した、上記の相関係数を基にチェス能力に対する流動性知能指標Gfの説明率、つまりGf指標でチェス能力というものがどれぐらい決定されると見做せるかを示したグラフです。 
https://www.giftedpower.net/entry/chess-IQ-first
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201 匿名モードによる書き込みです。 2024-03-06 18:26


米国フィラデルフィアにあるムター博物館には、奇妙な医学標本が数多く展示されている。しかし、訪れた人々に圧倒的な畏敬の念を抱かせるのは、物理学者アルベルト・アインシュタインの脳の切片である。残された脳組織を見ても、驚異的な頭脳の謎を解き明かせるわけではない。それでも、いや、だからこそなおさら、人々はこの標本に魅せられるのだろう。

アインシュタインは思考力だけを頼りに、一般相対性理論に基づいて、加速する巨大な物体が時空にさざ波を起こすことを予測した。これを実証するには、100年もの歳月と膨大な演算能力、大規模かつ高度な技術が必要だった。そうした重力波が実際に検出されたのは、2015年のことだ。

アインシュタインのおかげで宇宙の謎を探る研究は大きく進展したが、彼のような並外れた頭脳の秘密は一向に解き明かされない。いったい何が、天才を生むのだろうか。

知能指数が高ければ天才か

知能はしばしば、天才を判定する標準的な指標と見なされてきた。知能検査の開発に関わった米スタンフォード大学の心理学者ルイス・ターマンは、IQ(知能指数)が140以上であれば「天才か、それに近い」と仮定し、1920年代に米国カリフォルニア州の児童1500人余り(おおむねIQが140以上)を対象に追跡調査を開始。彼らがその後の人生でどの程度成功したかを調べた。

調査対象者のなかには一流の科学者や政治家、医師、大学教授、音楽家になった人もいる。調査開始から40年後、彼らが発表した論文と著作は合計で何千点にもなり、取得した特許は350件、執筆した短編小説は約400編にのぼった。

一方で、並外れた知能が必ずしも傑出した業績につながらないことも判明した。IQが非常に高いにもかかわらず、成功できなかった人も多い。逆にIQが140未満でも、長じて名をはせた人たちもいた。ノーベル物理学賞を受賞したルイス・アルバレズとウィリアム・ショックレーがその例だ。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO15660870U7A420C1000000/
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202 匿名モードによる書き込みです。 2024-03-06 18:26

少し前に、面白いと記事を読みました。
その記事によると、20世紀初頭、ターマン博士は自ら改良したスタンフォード・ビネーテストを使って高い知能指数を示す子供1000人以上を見つけ出し「ギフテッド」の子供たちの人生を追跡調査したそうです。
その子供達の人生は当たり前ですが多種多様で、成功した者もいれば、上手くいったとは言い難い人生を送った人もいたようです。
ただ、大多数は特に有名になることもなく、中流の生活を手に入れていたそうです。

1人もいない
ターマン博士の研究から見出された、高いIQスコアをギフテッドの選別に使う戦略への明確なアンチテーゼは、ターマン基準のIQ140 をパスした子供たちからは一人もノーベル賞科学者は出なかったそうです。
逆に、ターマン博士のテストをパスできなかった子供の中から、二人のノーベル賞物理学者が輩出されたことです。
この結果から見ても、やはり天才的な才能とIQは必ずしも連動していないのではないかと思います。
まぁノーベル賞となると受賞できる人数もかなり限られているので、統計としての意味はあまりないのかもしれません。
ただ、IQが高いから天才だとか、IQが高いから特別な才能があるとは限らないと感じます。
https://kotukotu-chuju.com/?p=7690
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203 管理人 2024-05-03 19:24

英ケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授と京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長。
体細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作った功労で今年のノーベル医学生理学賞を受賞することになった英ケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授と京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長。医学の歴史を新たに書き加えている2人の「天才科学者」だが、彼らの人生は挫折の連続だった。英国と日本のメディアは2人が「数多くの失敗に挫折し、挫折こそ成功の父であることを見せてくれた人物」と紹介した。

ガードン教授は一般人の見方では異常な知能を持つ子どもだった。8歳の時に知能指数(IQ)検査でひどく低い点数が出てきた。ガードン教授は、「オレンジを描けとの問題に丸い果物を描いた他の人たちと違い、幹にぶらさがった姿を描いた。そんなことが問題になった」と話した。

イートンスクールに進学しても科学遅進児だった。16歳の時の生物科目の成績表は250人中250位だった。当時生物の教師はガードンの成績表に「科学者になりたがっているがいまの成績では話にならない。習う人と教える人ともに時間の浪費」と評価した。仕方なくガードンは古典文学を専攻に選んだ。だが、夢をあきらめきれなかった彼は結局動物学に専攻を変え、10余年ぶりに世の中を驚かせた。オックスフォード大学博士課程大学院生だった1962年、史上初めてカエルの複製に成功し科学界を引っくり返したのだ。これは体細胞を利用したiPS細胞研究の礎石になった。


80歳を控えたガードン教授はまだ毎日自身の名前を取った研究所に出勤しフルタイムで勤める。彼は63年前の成績表を挟んだ額縁を机に立てておき、「実験がうまく解決しない時ごとにこの成績表を見ながら科学に才能がないという先生の話が正しかったことを実感する」と明らかにした。一時自身を絶望させた言葉が成長の支えになったことを告白したわけだ。
https://s.japanese.joins.com/JArticle/160996?sectcode=410&servcode=400
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204 匿名モードによる書き込みです。 2024-08-15 23:35

CEOのIQは平均レベルだった
【猫師匠】もちろん、IQの高さは、それなりに人生に影響をおよぼすことがわかっている。ある研究では、生まれつきIQが高い人は、物理学者、エンジニア、神経外科医などの職業で活躍しやすかった。そのおかげで、IQが高い人は年収も高く、ポイントが1つ上がるごとに、平均で約2万5000円から6万円ぐらい年収が上がる(※3)。

※3 ボストン大学による調査では、米国のベビーブーマー7403人を大量に追跡し、IQテストのスコアが1ポイント上がるごとに、年収がどのように変わるのかを確かめた。すると、IQと年収には一定の相関が見られたものの、現在の総資産額については、IQが平均より下の人でも、IQテストの点数が高い人と同じぐらいの裕福さである事実が認められた。IQが高い人は金銭的なリスクを取りやすく、クレジットカードの過剰な使用や、ギャンブルによる自己破産などで経済的に困窮するケースが多いのだと思われる。

【弟子】やっぱりIQが高い人が有利じゃないですか!

【猫師匠】そう思うだろうが、だからといって、平凡なIQの人が不利だという結論にはならない。

2万6000人のCEOを調べたデータでは、彼らは他の労働者の平均12倍を稼いでいたにもかかわらず、IQについては平均レベルの人が多かった。なかには、平均を下回るCEOも珍しくはなかったんだ(※4)。

※4 ニューサウスウェールズ大学などの調査では、2万6000人のCEOを、6000人以上の弁護士、9000人の医師、4万人のエンジニア、9000人の大卒の金融専門家と比較。その結果、「トップエグゼクティブは、私たちが思っているほど賢くはない。私たちが調査したCEOは、いかなる種類の『認知エリート』にも属していなかった」と結論づけている。
https://president.jp/articles/-/78469?page=3
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205 匿名モードによる書き込みです。 2024-08-15 23:40

このようにデータを出されてみると、社会的成功としての必要条件はIQだけではなく、
もちろんコミュニケーション能力や人格としての明るさ、自信と頼りがい、行動力、運も必要でしょう。
(あとあまり言うことじゃないけど、容姿とか身長も重要なはず。)
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206 匿名モードによる書き込みです。 2024-08-15 23:44

「IQの高さが活きる職業」は限られている
【弟子】あ、IQが低いからといって、稼げなくなるわけじゃないんだ。

【猫師匠】結局のところ、IQの高さは複雑なスキルが必要な職業では活きるが、それ以外の仕事では、知能のメリットをうまく使えないと考えられる。

【弟子】頭の良さが活きる職業は限定的なんだ、と。

【猫師匠】さらに、別の大規模な研究では、IQと両親の経済状況で、どれぐらい将来の収入を予測できるかを調べたものもある。つまり、IQが高くて両親が裕福な子どもは、大人になってどれぐらい金持ちになれるかを調べたわけだ(※5)。

※5 ちなみに、この研究では、IQは、両親の裕福さよりも3倍高い「ベータ値」を示している。そのため、どの家庭に生まれるかよりは、生まれつきの頭の良さがずっと重要かもしれないとは言える。

【弟子】どちらの条件もそろっていたら、かなりの高収入になれそうな気がしますが。

「IQが高くて両親が裕福な子ども」が有利とは限らない
【猫師匠】そう思うよね。ところが、実際には「両親の裕福さ」と「子ども時代のIQ」という2つの要素を合わせても、将来の年収の約14%しか説明できなかった。

【弟子】生まれつき頭が良くて家庭に恵まれていても、それぐらいのものなんですか。

【猫師匠】そうだね。すべてをひっくるめれば、IQで未来の成功を説明できるとはとても言えない。だから、知能が低い人は自分がハンデを負っているとは思わないほうがいいし、知能の高い人も自分が優位に立っているとは思わないほうがいい。

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207 匿名モードによる書き込みです。 2025-01-04 08:16

思うに「創造性」というものは、教科書やIQテストで出された「正解」を導き出す能力なのではなく、
むしろそれらの既存の「正解」から外れた、新しい概念や発想、構造を発見、構築する能力なのではないか。
そうなると、既存の正解を導き出す能力と、新しい概念を作り出す創造性は似て非なるものだと言える。
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208 匿名モードによる書き込みです。 2025-01-04 08:16

馬鹿と天才は紙一重とはそのような意味で言われていたのか?
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209 匿名モードによる書き込みです。 2025-01-04 08:28

トーマス・エジソンは二つの粘土を一つの合わせたら一つの粘土になるのに、なぜ1+1は2になるのか?と教師に問いただしたのだという。
(断っておくと、エジソンの人格については褒められたものではないし、教師だってこんな質問されたらめんどくさいだろう。)

これは前提として、形式的な論理である数学の問題はあるルールに沿って計算を進めるのに対して、(1の次は2というルールで公理がある。)
エジソンは授業で教えられているその公理的前提を放棄して、物理的世界に存在する粘土の合体の話に枠組みをズラして考えることができた、
ということだろう。
創造性は前提からズレた発想から生まれるということを幼少期から体現していたのがエジソンだということだと思う。
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3 匿名モードによる書き込みです。 2024-03-09 03:47

「知能」と一言にいっても、人間の能力はとてもいろいろな種類があるので、一概にこれこそが知能だと言い切ることも難しいでしょう。
例えば「足の速さ」とはいったい何かと意味づけする場合、どのような算出方法をとるかによって順位も変わってくるでしょう。

・50メートル走のタイム
・100メートル走のタイム
・1500メートル走のタイム
・フルマラソンのタイム

上記4パターンのタイムを計ったならば、短距離走が得意で長距離は苦手な人、その逆のタイプもいるし、
すべての距離のタイムが満遍なく得意な人もいるだろうし、そもそも走ることが得意ではない人もいるでしょう。

おそらくIQテストも同じようなことが言えると思う。IQテストにもいろいろ種類があるので、
IQテストの内容が変わってしまったならば、算出されるIQもまた変わってくることになるでしょう。

スクリーンショット 2024-03-09 034604.png 23.9 KB

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AE%E3%83%95%E3%83%86%E3%83%83%E3%83%89
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