藻類バイオマスエネルギーとは

藻類バイオマスエネルギーとは


1 管理人 2023-08-13 21:35

藻類バイオ燃料(Algae biofuel)とは、藻類を原料として生産されたアルコール燃料や合成ガスのことです。化石燃料である石油はいずれ枯渇する可能性が高いことから、バイオ燃料は主に自動車や航空機の輸送用燃料の代替燃料として期待されています。

石油の起源については諸説ありますが、光合成によって植物や藻類から生産される有機物が酸素の少ない海底などの場所に堆積(たいせき)し、長い年月をかけて石油へ変化したと考えられています。藻類を利用してバイオ燃料を生産することは、地球が何億年もかけて作った石油を、科学の力により短時間で効率よく生産する革新的なプロセスであるといえます。

2005年~2008年にかけて石油価格が高騰した際、トウモロコシやサトウキビなどの穀物を原料としたバイオ燃料の研究開発・実用化が進みました。しかし、穀物系バイオ燃料の需要が急増した結果、食料価格が高騰したこと、栽培に広大な土地が必要で、農業機械を動かし肥料、農薬、水などを投入するために非常に大きなエネルギーを必要とすることが問題となりました。そのため、穀物系バイオ燃料は代替燃料として適さないという意見も多く、米国などでバイオエタノールの生産に多額の補助金が投入されていることに強い批判が集まっています。2009年の主要国(G8)農相会合では非穀物系の次世代バイオ燃料を開発推進することが共同宣言にて採択されました。
非穀物系バイオ燃料の原料として、有力な候補の一つが藻類です。表に示すように穀物などの陸上植物を原料とする場合、1ヘクタール(ha)当たりの年間オイル生産量(面積収率)はアブラヤシの6.1キロリットルが最大であるのに対し、微細藻類では47.7~143.1キロリットルと数十倍の面積収量とすることができ、効率の良い土地活用が可能となります。また、藻類を使用することで、通常の農業では使用できない耕作地が使用可能であり、穀物との競合を避けることができること、培養する際に排水、塩水などを利用することができるなどの利点もあります。

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https://www.hitachi-hri.com/keyword/k070.html
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101 管理人 2023-08-13 21:45

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https://algae-consortium.jp/about_algaebiomass
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102 管理人 2023-08-14 01:32

藻類バイオマスエネルギーはまだ実用化されていない。

採算ラインを超える大量生産体制が作られていないのが現状です。
実用化できるほどの大量生産体制をどのようにして発展させるか、課題が残っています。
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2 管理人 2023-08-18 01:02

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https://president.jp/articles/-/55620
他のバイオマスエネルギーと比べて生産効率は高いとされている。
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201 管理人 2023-08-18 01:09

下水処理と藻類の培養を統合して燃料生産する手法でないと採算が合わないと言われていた。
温度の変化と、季節による光合成の変動を考えると、採算を合わせることは難しいとされた。

そこで、「混合栄養藻類」という藻を使った手法に注目が集まっている。
下水処理では、窒素とリンを取り除くために膨大なエネルギーコストをかけている。
これを藻類による分解を使うと効率化できる。
その土地の気候にあった藻類を使い分けると、生産効率が安定した。

通常の藻類では深さ0.2メートルより深くなると、増殖が難しかった。
混合栄養藻類は深さ1.4メートルのタンクでも増殖することができた。
これによって単位面積当たりの効率が非常に高くなり、培養面積の問題も解決された。
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202 管理人 2023-08-18 01:13

土地や気候の条件を考えて試算した場合、日本に点在する下水処理場の3分の1の場所で
藻類を育て上げることが可能だとわかった。

そして日本の年間の原油輸入量1億3600万トンと同じ量の原油を生成することが可能だという。

品種改良や、更なる高効率の原油生成種も生まれてくれば、より生産性の高い手法も
編み出せるかもしれない。
https://president.jp/articles/-/55620?page=3
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203 管理人 2023-08-18 01:14

あとは、各地域の下水処理場の人たちを説得して企画がちゃんと進行し、
実際に藻類によって原油を生産できなければなりません。
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3 管理人 2023-08-18 01:19

CRISPR-Cas9の技術で更なる高効率の原油生産を行う種を作ることはできるか。


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https://m-hub.jp/biology/4829/332
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301 管理人 2023-08-18 05:13

藻類バイオマスは、植物バイオマスに比べて高い生産性を持ち、土地を選ばず、食料とのバッティングもない、燃料生産に理想的なバイオマスとして注目されています。それにもかかわらず、藻類バイオ燃料に焦点を絞った会社が倒産してしまっているのは、現状の藻類バイオマスの生産コストが高すぎることにあります。
この生産コストの高さは、ひとえに大量培養技術の未熟さに起因しています。現在産業利用されている微生物がほぼ育種されているのと同様に、藻類も産業化に向けて増殖速度向上や工業化に適した性質の付与などの育種が絶対に必要となります。しかし、育種さえすれば大量培養できるわけではありません。例えば、藻類を培養するための水槽の形や安価でよく育つための肥料の設計、大量の藻類を安定的に培養する管理方法など、燃料に使えるほどの低い生産コストを目指すには解決すべき課題が多く残っています。
藻類バイオマスは油以外にもタンパク質や色素を含んでいるので、低価格帯の燃料と高価格帯の物質を同時に生産することができます。このため、我々を含む多くの藻類ベンチャーは将来の燃料生産を念頭に起きつつも、始めに高価格帯の食品用途や色素用途として経済的に成立する事業を行いながら、燃料生産に向けた大量培養技術の研究開発を進めていくという戦略をとっています。生産コストを現在の10分の1まで下げることができれば価格競争力を持つ燃料が提供できるようになるとみています。生産コストを抑えるには藻類をどこで生産するかも重要な要素です。残念ながら、日本国内は日照量が少ない上、土地代、建設費なども高く、今の段階では燃料生産予定地にするには難しいです。
https://journal.chitose-bio.com/algaebiofuel_faq/
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302 管理人 2023-08-18 05:15

スクリーンショット 2023-08-18 051446.png 279 KB

https://bio-sta.jp/beginner/method/
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303 管理人 2023-08-18 05:17

光合成効率を高めた種や、温度に影響されない種、繁殖効率の高い種の藻類をゲノム編集によって作成することはできないだろうか?
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4 匿名モードによる書き込みです。 2023-09-07 09:21

https://archeboard-363d29e73894.herokuapp.com/topics/index/trees/not_login_posts/10
発電時に発生する二酸化炭素を光合成効率上昇に使う事は出来ないだろうか?
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